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バイアグラの副作用~望ましくない薬の作用~

バイアグラの副作用~望ましくない薬の作用~

バイアグラの副作用とは

バイアグラとは1998年にアメリカの製薬会社ファイザーが販売を開始したED治療薬で、発売当初より世界中の注目を集めていました。

男性にとってはEDの各症状を改善し勃起力を高める作用があるという夢のような薬ですが、医薬品である以上副作用が生じるリスクもはらんでいます。

そしてその症状は使用にあたって現われやすい軽度のものから、放置すると逆に勃起力を失ってしまう可能性のある危険なものまで多種多様です。

本項ではバイアグラによって引き起こされる可能性のある副作用についてお伝えします。

服用を検討している方もすでに服用中の方も、いざ身体に異変が起こったときにパニックに陥らないために、バイアグラの副作用と対処法について理解を深めておきましょう。

目次

  1. バイアグラの効果発現とともに現われやすい症状
  2. バイアグラを服用することでまれに起こる重篤な副作用
  3. バイアグラの服用適量
  4. 副作用を強く感じる場合の対処法
  5. 関連ページ

バイアグラの効果発現とともに現われやすい症状

ほてり・潮紅など

日本国内でバイアグラを発売するにあたって行われた国内臨床試験では、157例中65例に副作用が生じたと報告されています。
そのなかでも最も多いのがほてりや潮紅で、件数にすると17例です。

これにはバイアグラの作用機序が関係しています。

そもそもほてりや潮紅というのは、皮膚の近くの血管が拡張することで生じるものです。

一方、陰茎の海綿体中には血管を拡張させるcGMP(環状グアノシン一リン酸)という物質と、これを分解して血管平滑筋を弛緩させるPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素が存在しています。

つまり前者は勃起を起こす役割を持つ物質、後者は勃起を収める役割を持つ物質です。

PDE5阻害薬であるバイアグラを服用すると、有効成分であるシルデナフィルがcGMPを分解しようとするPDE5の働きを抑制し、陰茎付近の血管を拡張させて血液の流入量を増加させます。

その結果として勃起が促されるという仕組みなので、このような副作用が現れやすいものと考えられます。

国内臨床試験結果を割合に換算すると服用者の10.83%にほてりや潮紅といった副作用が見られたことになりますが、販売開始後の使用成績調査では副作用自体が全体の5.27%となっており、ほてりや潮紅が認められたのはそのうちの3.08%でした。

副作用としては比較的みられやすい症状といえます。

頭痛

頭痛もほてりや潮紅と並んで生じやすい副作用です。
発売前の臨床試験において65例中17例と同率一位の発現率ですが、使用成績調査では1.08%とやはり発現率は減少しています。

バイアグラの服用により頭痛が起こる理由もまた、この薬剤の作用機序に由来します。前述の通りシルデナフィルは陰茎付近の血管を拡張させることで勃起を扶助しますが、その際に海綿体以外の血管にも作用してしまうため、脳の血管が拡張して炎症が起こり頭痛が生じるのです。

バイアグラの服用によって頭痛を感じた際は、ロキソプロフェンのように抗炎症作用を持つ市販の鎮痛剤を使用しても構いません。

ただしバイアグラは空腹時の服用が効果的であるのに対し、ロキソプロフェンは胃腸障害を予防するために空腹時の服用を避けるよう指示されています。

もしもバイアグラによる頭痛に対して空腹時に鎮痛剤を服用したい場合は、胃薬を併用することで胃粘膜の保護することが可能です。

あるいはアセトアミノフェンを主成分とする鎮痛剤であれば、胃腸の荒れを心配する必要はありません。
こちらはロキソプロフェンよりも効き目は穏やかになりますが、子どもや妊娠中の女性でも服用できるような安全性の高い薬です。

バイアグラを服用することでまれに起こる重篤な副作用

心血管系のリスクファクター

外国での市販後報告ではありますが、ほてりや潮紅、頭痛のような軽度の副作用のみならず、なかには重篤な心血管系障害が発現したという例もあります。

その内訳は心原性突然死、心筋梗塞、心室性不整脈、脳出血、一過性脳虚血発作、高血圧などです。

症状名を聞くとバイアグラは恐ろしい副作用をもたらすもののように思われますが、このような症状を呈したうちの多くは、もともと心血管系障害の発症する危険性を高める要素、つまり心血管系リスクファクターを有している人たちでした。

性行為中や性行為後だけでなく使用の数日後に発症したケースもあるようですが、いずれも自発報告であり、バイアグラの服用と直接的な因果関係があったと断言することはできません。

そもそも性行為自体が心臓へ負荷をかける行為であるため、各人の健康状態によっては血管拡張作用による降圧作用があるバイアグラを服用することに一定のリスクがあります。

心血管系障害のある患者は服用そのものが禁忌ですし、既往症としてこれらの疾患に罹患したことのある方もまたバイアグラを使用することはできませんので注意が必要です。

バイアグラに限ったことではありませんが、ED治療薬とは体の内部から作用する強い医薬品ですので、使用方法を誤ることで取り返しのつかない事態を招く可能性もあります。

心血管系をはじめご自身の健康状態に不安のある方も、服用前に医師にご相談ください。

視覚異常

副作用としては低頻度ですが、バイアグラの服用により視覚異常を発症する場合があります。

代表的なのは視界が青色に見える青視症で、物に特定の色がついて見える色視症という色覚異常のうちのひとつです。

青視症の場合は、通常であれば眼球内にある水晶体が外部から入ってきた青色の光をカットしますが、この働きが阻害されるために生じる症状です。

勃起促進効果を主とするバイアグラの副作用が視覚に現れるのは不思議なことですが、その鍵を握っているのは酵素です。
陰茎の海綿体にはPDE5という酵素が存在しており、バイアグラの主成分であるシルデナフィルはこの酵素の働きを抑制することで勃起の誘発や維持を促します。

一方、目の網膜にはPDE6(ホスホジエステラーゼ6)という酵素があり、こちらは光を脳に伝える役割を担っています。
PDE6はPDE5と類似した構造であるため、バイアグラがPDE5に作用する際にPDE6にまで影響が及んでしまうのです。

なおバイアグラによってPDE6が阻害される割合は、PDE5の阻害作用の1/10程度といわれています。

このような視覚異常が生じるのはまれで、青視症も一時的なものです。
バイアグラの服用を中止すると症状は治まりますので過度な心配は不要ですが、安全のため機械や自動車の運転は避けましょう。

持続性勃起症(プリアピズム)

バイアグラの効果発現は服用の30分~40分後に始まり、有効成分であるシルデナフィルの血中濃度が最も高くなる1時間後に薬効がピークを迎えます。

その後血中のシルデナフィルは徐々に減少していき、服用から3時間ほど経過すると半減し、4時間後にはほぼ消失します。
このためバイアグラの効果は4時間程度とされています。これに伴い勃起は4時間程度持続しますが、それ以上続いた場合は非常に危険です。

勃起が4時間以上継続する状態を持続性勃起症(プリアピズム)といい、海外においては痛みを伴う勃起が6時間以上持続したという報告もあります。

陰茎の海綿体内では通常血液循環がなされていますが、持続性勃起症を発症すると血液の入れ替えができなくなり、虚血状態に陥ります。
そして発症から6時間ほどで組織が壊死し始め、最悪の場合永続的な勃起不全となってしまう恐れがあります。

「作用時間が思いがけず長くて運がよかった」などと安易に考えず、ぜひ心に留めておきましょう。

症状の特性上申告しづらいことかもしれませんが、緊急処置を要する極めて危険な副作用なので、バイアグラの服用から4時間経過しても勃起が収まらない場合は速やかに医療機関を受診してください。

バイアグラの服用適量

バイアグラの服用適量は1日1回25mg~50mgとなっており、1日の上限は50mgです。
そして1回服用後は、次の投薬まで24時間の間隔を空けなければいけません。

開始量は処方時に医師と相談のうえで決定しますが、65歳以上の高齢者や腎障害ならびに肝障害を治療中の方はシルデナフィルの血漿中濃度が上昇する恐れがあるため、25mgから開始します。

バイアグラの用量と血中濃度は比例しますので、25mgよりも50mgを服用した場合の方が必然的に効果は強くなります。

しかし効果が高いということは、裏を返せば副作用のリスクも上昇するということです。
50mgを服用してほてりや頭痛を感じるようならば、25mgに低減することで改善する可能性もありますので、気になる症状があれば医師に相談してください。

なおバイアグラには100mgの用量も存在しますが、日本国内で認可されているのは25mgと50mgのみです。
しかし勃起扶助という効能から受診を忌避して入手したいと考える人も多く、現状では個人輸入で入手されたED治療薬が流通しています。

25mgおよび50mgでも、服用時間や注意事項を守って正しく使用すれば十分な効果を発揮します。
健康被害を防ぐためにも、より高い効果を求めて自己判断で薬を増量したりせず、適切な量を服用することが大切です。

副作用を強く感じる場合の対処法

ここまでの記事では、軽微な症状から重篤な障害まで、バイアグラの服用によって生じる可能性のある副作用についてご紹介しました。

心臓の痛みのような症状はもとより、ほてりや潮紅、頭痛といった比較的生じやすい副作用であっても、高頻度、または症状の程度が強く感じられる場合は無理に服用しないほうがよいでしょう。

また重大な副作用の報告例はあるものの、非常に稀な症状であり、そもそもの健康状態が良好であれば過剰に心配する必要はありません。

バイアグラは有用なED治療薬ですが、薬との相性や副作用の有無には個人差があります。
事前に医師と相談し、副作用のリスクや万一のときの対処法をきちんと理解したうえで適切に使用してください。

参考文献

KEGG-バイアグラ
MEDLEY-バイアグラ
おくすり110番-シルデナフィルクエン酸塩

バイアグラ

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