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薬剤性EDの原因・治療法

薬剤性EDとは|薬剤が原因になるED症状の治療法

薬剤性EDとは

薬剤性ED(勃起不全)とは、普段から病気を治療するために服用している薬剤によって発症した副作用のため発症するEDです。

薬剤の副作用は、ごくごくまれに発症するものから必ずといっていいほど発症するものまでさまざまです。
副作用が発症するかしないかは、服用する人の体質や、そのときの体調によっても個人差があります。

例えば、がん患者に抗がん剤を投与すると多くの方が脱毛の副作用が発現します。脱毛は抗がん剤の有名な副作用になりますが、まれに脱毛しない人もいます。
これは、その人の体質などや免疫などが関係しているだろうといわれています。

つまり薬剤性EDの原因になるはずだと考えられている薬剤を服用しても、副作用の発現に個人差がでるということです。

ですが、薬剤性EDになる薬剤の知識を持っていれば、勃起不全の症状がでた場合にすぐ医師に相談することができます。

目次

  1. 薬剤性EDの特徴
  2. 薬剤性EDの原因
  3. 薬剤性EDの改善方法
  4. 薬剤性EDの治療法
  5. 薬剤性EDは医師へ治療相談を
  6. 関連ページ

薬剤性EDの特徴

どんなに優れた効果をもつ医薬品でも、その効果の裏側には副作用が潜んでいます。
諸刃の剣という言葉がありますが、薬は量と使い方次第で毒にもなるものだということを忘れてはいけません。

現代の薬剤は病気を治療するために優れた効果を発揮しますが、その反面で繊細な構造をしている陰茎に対して副作用を発症させることがあります。

通常の勃起は、性刺激を視覚や聴覚などの五感を通して脳へ伝えられてからはじまります。
脳ではこの性刺激によって中枢神経が興奮させられ、ここから勃起の指示情報が脊椎を通り陰茎へと伝わっていきます。

それからこの情報をもとに、末梢神経が血液中に一酸化酸素の放出を促します。血中に増えた一酸化酸素は血管壁にあるcGMP(環状グアノシン一リン酸)を活発にさせ、陰茎動脈と螺行動脈を拡げ、さらに陰茎海面体の平滑筋を弛緩させます。
これにより陰茎海綿体の末梢血管へ大量の血液が流れ込み、陰茎全体がパンパンになるまで膨れます。

大きく膨れた陰茎は、ある程度のところまでくると白膜によって膨らみが止まります。
これが膨らみのピークとなり、硬さを保つために固くなった陰茎で血液が流れ出すのを防ぎます。これが勃起状態の維持です。

このような勃起のメカニズムはとても繊細にできています。
そのため普段から服用している薬剤が、中枢神経系や末梢神経系、血管系などに作用することで、勃起のメカニズムの一部がバランスを崩す一因にもなります。

これが薬剤性EDの原因となる薬剤の副作用と考えられています

薬剤性EDの原因

勃起のメカニズムはとても繊細にできていて、複雑な神経の伝達と正常な血管系の拡張が大きく関係しています。

神経系は、セロトニンとドーパミンとノルアドレナリンなどが関連している中枢神経、アセチルコリンとノルアドレナリンなどが関連している末梢神経に大別されます。

これらは神経と神経の伝達物質として働いていますが、病気によってバランスが崩れやすいものでもあります。
バランスを崩した神経伝達物質は、薬剤によって改善するように投薬されますが、薬の種別や体調によって症状を改善するかわりに他の伝達物質を増減させる副作用の原因が発症します。

また血管は収縮と拡張を繰り返し、身体に栄養を運び老廃物を回収する働きを持ちます。

ところが生活習慣病などによって血管の働きが崩された場合、血管の働きを修復するための薬剤を服用することで、本来なら正常に働いていた陰茎の血管まで影響が及ぶケースもあります。
これが原因となって、血管系の不具合による勃起不全が発症する結果がでています。

中枢神経に作用する薬

中枢神経とは、脳と脊椎にある神経のことです。
この神経間にある伝達物質がセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどで、ドーパミンとノルアドレナリンは神経を興奮させる方に働く神経伝達物質、セロトニンはドーパミンとノルアドレナリンのバランスを調節する神経伝達物質になっています。

これらの中枢神経の伝達物質は、薬剤により大きくバランスを崩されることでEDの原因になります。

まず中枢神経に作用する薬剤のなかで、EDの原因になるもっとも有名なのが抗うつ薬です。
その抗うつ薬とは、三環系のアモキサン、SSRIのパキシル、SNRIのサインバルタンなどです。

この薬剤はうつ病を治療するためにセロトニンを主に増加させますが、ドーパミンとノルアドレナリンを減少させます。
EDとして添付文書の副作用に記載されていることですが、勃起不全はこれらの神経伝達物質が減少することで発症すると考えられています。

また、中枢神経に作用する薬剤なかでEDの原因となるもう一つの有名なのが、ドーパミンに作用する抗精神病薬になります。

この薬剤は統合失調症に投薬されているリスパダール、インヴェガ、ジプレキサなどがあげられ、さらにうつ病で併用される睡眠薬のなかで、効果が長時間継続するメイラックスなどもEDを発症させるという報告がされました。

そのほかに、抗けいれん薬、解熱剤、消炎鎮痛剤などでもEDになる可能性があります。

末梢神経に作用する薬

末梢神経は、自律神経と運動神経に別れます。このうちEDに関係があるのが自立神経です。
自立神経には交感神経と副交感神経があり、勃起は副交感神経が優位になってリラックスしたときに起こります。

なんらかの要因があり副交感神経が不自然に抑えられると、うまく勃起できずEDが発症する可能性が高くなりますが、その原因となる薬剤のひとつが腰痛症などで使用される筋弛緩薬です。

筋弛緩薬はミオナールやテルネリンなどで、継続的に服用しているとEDになります。
また副交感神経を作動させるアセチルコリンを抑制する抗コリン薬もEDの原因になるといわれています。

さらに末梢神経へ作用する薬剤には鎮痙薬がありますが、自立神経を麻痺させてしまう麻酔薬などでもEDが発症します。

ほかにも、抗コリン薬はドラックストアなどでも購入できる風邪薬や花粉症、めまいや酔い止めに含まれているため常用する人も多く、知らない間に勃起しにくくなっているケースもあります。

循環器系に作用する薬

循環器系に作用する薬剤は、心臓を中心に血管などに働きます。

血圧を下げる循環器の薬としてよく知られている降圧薬には、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、利尿薬などがあります。

このなかでEDの原因となるのが、アムロジンやアダラートなどのカルシウム拮抗薬です。
これは添付文書にも、EDの副作用が発症する可能性が記載されています。

降圧剤による薬剤性EDではPDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害剤の服用が可能で、クリニックの治療でもED治療薬が活用されています。

特にバイアグラとは効き目が鋭く服用後1時間で発現する強い薬ですので、自信をなくして勃起不全になったケースにも有効です。

また、不整脈の治療で使用されているβ遮断薬テノーミンやメインアートなどでもEDの症状があらわれることがあります。

さらに、血管に血栓を作る元といわれているコレステロール値を下げる高脂血症用剤も、勃起不全の原因になります。
スタチン系のメバロチン、リボバス、クレストール、リピトールを常用している人は注意しなければいけません。

ほかには、血液の水分量を下げて降圧作用をするラシックスなどの利尿剤でもEDが発症すると考えられています。

なお血管拡張薬として働く亜硝酸アルミもEDの原因になると考えられていますが、バイアグラなどのED治療薬との併用は禁止されていますので医師への相談が必須になります。

もともとED治療薬とは併用禁忌薬が少なくない医薬品ですので、なにかの薬と併用する場合は医師に相談しましょう

消化器系に作用する薬

消化器系に作用する薬剤でEDの要因になるものは少なくなく、それらのほとんどは医師の処方箋がないと服用ができなかった薬剤でした。

もっとも有名な薬剤が胃十二指腸潰瘍に使用されているH2ブロッカーで、現在ではH2ブロッカーはドラックストアでも手軽に購入できます。

H2ブロッカーにはシメチジン、ザンタック、ガスター、アシノン、アルタット、ストガーなど多種販売されていますが、胃痛などで常用されている人はEDになっていないか確認しましょう。

腹痛や吐き気が起こった際に頓用するブスコパンなどの抗コリン薬は、その作用が副交感神経を抑制するものですので、常用することで神経系がうまく働かなくなり勃起不全を招くこともあります。

ブスコパンは長期の服用が推奨されていない医薬品ですがドラッグストアでも購入できるため手軽に飲む人も多く、気付かないうちに神経系のバランスを崩していたということにもなりかねません。

そのほかに消化器系の作用でEDになる薬剤は、麻酔薬と鎮痙薬です。

薬剤性EDの改善方法

薬剤性EDは、中枢神経系、末梢神経系、循環器系、消化器系の薬剤の副作用が多いため、改善する方法が難しいEDです。

その理由は、うつ病、統合失調症、腰痛症、高血圧症、不整脈、高脂血症、狭心症、胃十二指腸潰瘍などを常用して症状が安定していた場合には薬剤を簡単に変更できないためです。

例えば、EDを治療するために高血圧症でカルシウム拮抗薬からアンジオテンシン変換酵素阻害薬へ変更すると、いままで安定していた血圧が再び高くなるケースが多数報告されています。

また高脂血症でスタチン系の薬剤を変更するとコレステロールが高くなることは珍しくありません。
スタチン系の効果は個人差があるのと遺伝的な高脂血症があるためです。

そのため、薬剤性EDを治すためには原疾患の改善が急務となります。

心因性EDや器質性EDは各種ED治療薬で大幅な改善ができますが、薬剤性EDは原因になっている薬剤の違いで服用が難しいものも多くあります。

EDを誘発する薬剤のほとんどは、精神疾患を除いて生活習慣の治療薬ですので、運動をしたり食生活を改善することで薬剤を減量したりできます。
また生活習慣病が改善されれば薬剤の変更可能になり、根本的な原因を解消できるでしょう。

このように、薬剤性EDの改善方法はまず生活習慣を変えることといえます。

薬剤性EDの治療法

薬剤性EDの人の治療法には、原疾患の薬剤を使用しながらでもバイアグラなどのPDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬を使用できる治療やアルプロスタジルの海綿体注射、弾性リングなどの補助器具を使った治療もあります。

パートナーを交えた治療法もあるため、薬剤性EDでも諦めないことが重要です。

本来、薬剤性EDの治療は副作用が出ている薬剤を服用しないことが一番といわれていますが、EDを治すために原疾患の病状が深刻になる危険性がありますので、自身の判断で勝手に投薬を中止するかEDの治療のためかかっている医師に投薬している薬を伝えない、などの行為は絶対にやめましょう。

特に亜硝酸アルミなどを併用している人は、命にかかわる最悪のケースも考えられます。

EDを改善するためには、まず医師の判断を仰ぎ生活習慣病であれば原疾患の改善をすること、うつ病であれば原疾患をしっかりコントロールできるように治療をすすめていきましょう。

薬剤性EDは医師へ治療相談を

薬剤性EDは、ドラックストアなどで手軽に購入できる医薬品から、生活習慣病やうつ病などで長期間の投薬が必要な医薬品までさまざまな薬剤が原因になります。

医薬品の副作用によるEDと判明した際、市販されている薬が原因と考えられる場合でも、必ず医師の指導のもとで薬剤の中止を行ってください。
薬剤性EDはすぐに改善されることがないため、専門家の判断にまかせることでスムーズな治療ができます。

また生活習慣病とうつ病などの精神疾患の薬が病因になっているケースでは、ED治療をする医師と原疾患を治療する医師との協力が必要です。

そのため治療にあたる両方に医師に相談し、可能であれば原疾患の薬剤でEDの副作用が発症しないものへ変更してもらうようにしましょう。

参考文献

EDケアサポート
ED診療ガイドライン

ED治療薬

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